ききかいひ活用記録 ~グソクムシャまとめ~
ツイッターに流れる様々な記事に触発されたので、グソクムシャについてまとめてみることにしました。
~以下常体~
型紹介をする前に、まずは個人的なグソクムシャについての考え方を書いておくことにする。
筆者は、グソクムシャから構築を組み始めるのがほとんどである。そして、危機回避という特性をできるだけ活かすことを意識している。固有の特性を活かすことが、このポケモン独自の強さになると考えているからである。
次に、構成について。
グソクムシャの技については、明確な理由がない限りは出会い頭、アクアブレイク、アクアジェットの3枠を確定として、組ませたいポケモンや構築によって残り1つの技と持たせる道具をカスタマイズするのが最適であると考えている。
「体力が半分以下になると手持ちに戻る」という特性の仕様上、他のポケモンとの組み方によって動かし方に幅がでてくる。それにより、技や道具を1つ変えるだけでもグソクムシャが持つ役割を変えることができ、他の型との差別化も充分なものになるためである。
そのため下手に汎用性を落とした型を使うよりも、汎用性の中に型毎の強みを加えた方が結果的には強くなると判断している。この後紹介する型も、多くがその考えに沿ったものである。
以下で実際に使用した型を、道具毎の強みとあわせて紹介する。
・単体性能底上げアイテム
グソクムシャ自身の性能を高める道具。
・ミズZ
タイプ一致クリスタルその①。
継続的な火力補強はできないものの、任意のタイミングで他の火力アップアイテム以上のダメージを叩き出せるのが魅力。バシャーモの様子見守るを許さないことも利点。
A特化ZアクアブレイクはB特化のカバルドンを31%、共有カバを75%の確率で落とせる程度の火力。
サイクルを回す中で打ち出す火力を選択できるため、出会い頭の圧力と合わせて有利対面から相手を崩す性能に優れる。
~使用個体~
オーソドックスな型。カバルドンを抜くためにSを調整。
4枠目の技は叩き落とすだが、この型に関しては毒々や挑発を採用しても良い。
・ムシZ
タイプ一致クリスタルその②。
Z出会い頭はグソクムシャが放てる最大火力の技。
基本的に筆者は出会い頭以外の虫技は採用しないため、枠を圧迫せずに高威力の虫技を打てることが他の型との差別化要素になる。
~使用個体~
構築記事を書いた子。
アタッカーとしての役割を強化するために剣の舞いを採用。出会い頭を打った後に剣の舞いをすると虫技が抜群の相手であろうと居座られることが多いので、以外にもムシZの刺さりは悪くなかった印象。
何よりもこのポケモンを抜き要因として運用できたことがとても楽しかった。
S実数値83は4振りテッカグヤまでを抜けるライン。7世代環境でのグソクムシャの素早さ調整はここまでで充分だと考えている。
・こだわり鉢巻
グソクムシャのテンプレにもなっているお馴染みのアイテム。
技が固定化されるため柔軟性が失われるが、技の火力が大幅かつ継続的に上がるのが最大のポイント。特に出会い頭の火力には目を見張るものがある。
危機回避があるため、殴り合いの中であれば鉢巻のデメリットをある程度消すことができるのはこのポケモンならでは。
~使用個体~
鉢巻との相性を考えてなるべく上からのアクアブレイク2発で落とせる範囲を増やすため、こちらもSは83まで伸ばした。
毒づきは中間択として優秀な点を評価して採用。
・突撃チョッキ
汎用性を重視するなら一番使いやすいと考える道具。
特殊耐久が上がるため、クッション性能に磨きがかかる。物理特殊両方に高い耐久を持つため、危機回避が発動した後でも打ち合える相手が多く、役割を持たせやすいことがポイント。
~使用個体~
初めて構築記事を書いた子。
メガライボルトと合わせて運用。威嚇とチョッキで底上げされた耐久で何度も繰り出して圧をかける。毒づきはカプ・レヒレ意識で搭載。
特性発動後であっても相手の攻撃を耐えることが多いため、毒づきの代わりにがむしゃらを採用しても面白い動きが可能。
・食べ残し
ターン終了時に1/16を回復する道具。
繰り出す度に打てる出会い頭と相性が良く、相手に圧力を与えながら自分の体力を回復することができる。
上手く使えば危機回避の複数回使用も可能。
~使用個体①~
HP実数値は食べ残し効率を意識した177。
食べ残しを持たせることで、場持ちが良くなるため、耐久型にも刺せる毒々を採用。
毒の相手を場に残せることを生かすためメガゲンガー・メガミミロップと共に使用。
~使用個体②~
型としてはお馴染みの毒みが型。よくいるテッカグヤに有利になるように調整。
身代わりを置いて体力を半分以下にすると特性が発動しないので、守ると合わせて手持ちに戻るタイミングを調整することもできる。
先制技の存在により毒みが展開はしやすいものの、その後に負担をかけづらいのが課題。
普段の型以上に有利不利に偏りがある型であった。
・連携重視アイテム
グソクムシャ自体の性能よりも控えとの連携を重視し、そうすることで力を発揮する道具。
・混乱実
危機回避を2回発動させることができる道具。
相手のダメージによって発動するため、調整がしやすい。1回はクッションとして使い、道具使用後に再度サイクルに参加させることもできる。
~使用個体①~
カプ・コケコとアローラライチュウの並びと共に使用した型。挑発は相手のカバルドンとボーマンダに一貫する展開阻害技として採用。
コケコに脱出ボタンを持たせてボタン+特性2回でアロライを安全に着地させることを意識した。
ミズZ型の使用時にカバルドンと同速になることがあったため、実数値を1上げた。
~使用個体②~
危機回避を2回発動させることを目指した型。特性の発動そのものをアドバンテージとするため、メガゲンガー・メガミミロップとともに使用。
叩き落とすは2匹を通す上で邪魔になるスカーフ等を除くために搭載。
・電気玉
投げつけると共に使用する。
グソクムシャで相手を麻痺状態にできるのはこの技だけであり、それ自体が他との差別化要素。
技枠1つとアイテムを一度きりの行動のために消費することになるが、このポケモンが呼びやすいボーマンダやカプ・テテフといった相手を一貫して弱体化させることができる点は見逃せない。
~使用個体~
振り方は鉢巻型と共通。麻痺した相手を場に残せることを活用するため、祟り目メガゲンガーやメガオニゴーリと共に使用。
構築的にテッカグヤやポリゴン2に対して先手で麻痺をいれたかったため、Sは83。
・ハイブリッド
上記した2つの性能を両立する道具。
接触技がメインの相手に対して有効な道具。
グソクムシャ自身の決定力の底上げと、危機回避と組み合わせることで控えのポケモンを通りやすくすることを両立できる点が優秀。ミミッキュ等に対しては襷潰しとしても利用可能。
~使用個体①~
相手を削ることに特化した個体。
撒き菱を採用することで相手の控えにもダメージをいれることができる。
先制技の圧力や高い物理耐久により流せる相手も多いので撒ける機会は少なくなく、有利対面で打つ技として撒き菱は有用な技であった。
~使用個体②~
先制技を切ったグソクムシャ。
汎用性は大きく損なわれるものの、ねむねごにより有利な相手に対しては何回でも受け出しすることが可能。
どちらかと言うと単体性能重視の型。
・命の珠
グソクムシャの個性を最大限に発揮できると考えているアイテム。
火力を上げつつ危機回避を能動的に発動させることができるため、戦術として機能させやすくなるのが最大の長所。
~使用個体~
構築記事を書いた子
反動ダメージで特性を発動させ有利対面を作り、アーゴヨンをはじめとした攻撃をしつつ能力を上げられるポケモン達で制圧を狙う。
岩石封じによるSダウンと珠反動による危機回避を合わせた動きが強力であった。
記事を公開した後、命の珠の採用率が大幅に上がった。本当にありがたい限りである。
・その他使用したものの、個人的には使いづらいと感じてしまった道具
・オボンの実
特性の発動が1度きりであり、その点から混乱実に軍配があがってしまう。
バシャーモやミミッキュに対して対面での役割を重視する場合や、オボンの発動によって殴り合える範囲を広げたい場合等、グソクムシャ単体としての役割を増やしたい場合には有用。
・脱出ボタン
危機回避を擬似的に2回使用することができることは魅力だが、本来受け出したい相手に出せなくなるという点から使いづらさを感じたアイテム。個人的には調整のきく混乱実の方が使いやすい。
滅びの歌持ちのメガゲンガーや、ねこだまし持ちのポケモンと組ませる等、危機回避を即座に活用できる構築であれば一考の余地有りか。
~以下敬体~
・終わりに
解説は以上になります。
グソクムシャは特性であるききかいひの存在によって「癖が強く使いづらいポケモン」という印象が今も根強くあると思います。
この認識は間違ってないと思います。しかし、この特性は組み合わせるポケモンによって大きく役割を変える魅力的な特性でもあります。
使いづらいと感じたら、誰かと組み合わせて使ってみて下さい。
嬉しいことにグソクムシャは8世代での続投が確定しているので、まだまだ探求することができそうです。
次回作ではどのような動きができるのか、とても楽しみです。
ここまでの長文の閲覧、誠にありがとうございました。
何か参考になるものがあれば幸いです。